
妊娠中のスキンケアは赤ちゃんにも影響する?プレママの肌ケア
妊娠中は体の変化だけでなく、肌の調子も大きく変わりやすい時期です。乾燥や敏感さを感じる方も多いといわれています。「なんとなく不快」「いつもと違う感じ」といった変化が、じわじわと続くこともあるかもしれません。こうした肌のゆらぎは、ホルモンバランスの変化が関係していると考えられています。肌のコンディションを整えることは、日々の過ごしやすさにもつながります。今回は、妊娠中に意識したいスキンケアについてやさしくご紹介します。肌は体を守る大切な「臓器」皮膚は体の表面を覆うだけでなく、体全体を守る働きをもつ臓器のひとつとされています。体重の約10〜15%を占めるともいわれています。皮膚には、外からの刺激を防ぐ、水分の蒸発を防ぐなどの役割があります。こうした働きは「バリア機能」と呼ばれています。皮膚の表面は、細胞と脂質(セラミド・脂肪酸・コレステロールなど)が組み合わさった構造をしており、水分を保ちながら外からの刺激を防ぐ仕組みになっています。また、細胞同士のつながりも、バリアの一部として働いていると考えられています。このバリア機能が保たれることで、肌のうるおいが守られ、外部からの影響を受けにくい状態が維持されるとされています。バリア機能と肌トラブルの関係肌が乾燥すると、バリア機能が弱まりやすくなります。その結果、かゆみや赤み、刺激を感じやすくなることがあります。近年では、肌トラブルは「炎症が先に起こる」のではなく、まず肌のバリアが乱れることで起こりやすくなるという考え方も知られるようになってきました。皮膚は水分の蒸発を防ぎながら、外からの刺激を防ぐ働きを持っています。この機能が低下すると乾燥が進み、肌トラブルにつながることがあります。そのため、スキンケアは見た目を整えるだけでなく、肌の状態を保つための大切なケアと考えられています。日々の保湿などが、肌トラブルを起こしにくい環境づくりにつながるとされています。妊娠中はストレスと肌の変化が重なりやすい時期です妊娠中はホルモンや体調の変化により、肌の状態も変わりやすくなります。これまで問題なかった化粧品でも、刺激を感じることがあります。また、体調や生活リズムの変化により、ストレスを感じやすくなることもあります。妊娠中のストレスと赤ちゃんの発達との関係については研究が進められていますが、その影響の仕方はとても複雑で、はっきりと一つの原因で説明できるものではないとされています。そのため、「ストレスがそのまま赤ちゃんに伝わる」と考えすぎる必要はありません。大切なのは、無理をせず、できるだけ心地よく過ごすことです。肌の調子を整えることも、日々の快適さにつながるケアのひとつといえるでしょう。妊娠中のスキンケアで大切なポイント妊娠中の肌の変化を踏まえて、スキンケアで気をつけたいポイントをご紹介します。刺激の強いケアは避けましょう妊娠中は肌が敏感になりやすいため、刺激の強いケアは負担になる場合があります。例えば、レチノールやハイドロキノン、強いピーリング、ニードルタイプの化粧品などは、人によって刺激を感じることがあります。すべての方に当てはまるわけではありませんが、使用を検討する際は慎重に判断することが大切です。「効果の強さ」よりも、「肌に合っているか」「無理なく続けられるか」を基準に選ぶことがすすめられています。バリア機能を守るケアを意識しましょう妊娠中は、とくに肌のバリア機能を守るケアが大切とされています。保湿を目的としたスキンケアでは、セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなど、もともと肌にも存在する成分が使われることがあります。これらは、肌の水分を保つ働きがあるとされています。また、保湿剤は単にうるおいを与えるだけでなく、肌の状態を整える土台としての役割もあると考えられています。無理のないケアを選びましょう妊娠中は体調や肌の状態が日によって変わることがあります。その日の状態に合わせて、無理のないケアを選ぶことが大切です。新しい化粧品を使う場合は、少量から試すなど、様子を見ながら取り入れる方法がすすめられています。また、肌トラブルが続く場合は自己判断せず、医療機関に相談することも大切です。新しい視点|ママの肌と赤ちゃんの肌は関係する可能性があります近年、肌にすむ菌(皮膚常在菌)に関する研究が進められています。妊娠中はホルモンや体の変化の影響を受け、肌に存在する菌のバランスも変化する可能性があると考えられています。また、赤ちゃんは生まれたあと、周囲の環境や保護者とのふれあいを通して、自分の菌のバランスを育てていくとされています。そのため、母親の肌環境も一つの要素として関係する可能性が指摘されています。こうした背景から、母親の肌環境が赤ちゃんの肌状態やアレルギーとの関係に影響する可能性についても研究が進められています。妊娠中のスキンケアや生活習慣が、将来の肌トラブルのリスクに関わる可能性があるという考え方もあります。ただし、これらはまだ研究段階の内容も多く、すべてが明確になっているわけではありません。現時点では、無理のないスキンケアと生活習慣を大切にすることが基本とされています。本項目は、研究報告をもとに編集部がまとめた「新しい視点」です。まだ研究段階の内容も含まれるため、参考情報の一つとしてご覧ください。妊娠中はやさしく整えるスキンケアを大切に妊娠中のスキンケアは、「特別なことをする」よりも「やさしく整えること」が大切とされています。肌の状態に合わせて無理のないケアを続けることが、快適な毎日につながります。気になることがあれば一人で抱え込まず、医療機関に相談しながら進めていきましょう。 参考文献The skin: an indispensable barrier https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19043850/(2026年4月13日閲覧)Skin barrier function https://link.springer.com/article/10.1007/s11882-008-0048-0 (2026年4月13日閲覧)Antenatal maternal anxiety and stress and the neurobehavioural development of the fetus and child: links and possible mechanisms. A review https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15811496/ (2026年4月13日閲覧)How is prenatal stress transmitted from the mother to the fetus? https://journals.biologists.com/jeb/article/227/Suppl_1/jeb246073/344072 (2026年4月13日閲覧)The science behind skin care: Moisturizers https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29319217/ (2026年4月13日閲覧)Women Skin Microbiota Modifications during Pregnancy https://www.mdpi.com/2076-2607/12/4/808 (2026年04月13日閲覧)The role of skin microbiota in the development of atopic dermatitis in pregnant women and their newborns https://journals.eco-vector.com/2073-4034/article/view/693735 (2026年04月14日閲覧)




