
赤ちゃんを迎える準備の中で、「スキンケアは何を使えばいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。はじめてのことが多く、どれを選べばよいのか迷ってしまいますよね。赤ちゃんの肌はとても繊細です。だからこそ、シンプルでやさしいケアを選ぶことが大切とされています。
赤ちゃんの肌はとてもデリケート
赤ちゃんの肌は大人よりも薄く、水分が蒸発しやすい特徴があります。また、皮脂の分泌も少ないため、乾燥しやすい状態とされています。そのため、外からの刺激を受けやすく、ちょっとしたことが肌トラブルにつながる場合があります。こうした特徴から、スキンケアは「やさしく守る」ことが大切とされています。
一方で、赤ちゃんの肌はただ「弱い」というわけではなく、生まれてから環境に合わせて変化し続けている状態とも考えられています。水分量や肌の性質(pH)、バリア機能は、成長とともに少しずつ整っていくとされています。
また、細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)が活発で、大人とは異なる構造を持つことも報告されています。このように、赤ちゃんの肌は「未完成」というよりも、「外の環境に適応している途中の肌」と捉えられています。
スキンケア用品は「洗うもの」と「保湿剤」で十分
赤ちゃんのスキンケアに必要なアイテムは、基本的に多くありません。まずは「洗うもの(ベビーソープ)」と「保湿剤」があれば十分とされています。あれこれそろえすぎるよりも、肌に合うシンプルなアイテムを選び、無理なく続けることが大切です。
ベビーソープやシャンプーはどう選ぶ?
赤ちゃんの体や頭を洗うときは、低刺激のベビーソープを使うことが基本です。
新生児のうちは髪の量が少ないことも多く、体と一緒に洗えるタイプを使うケースもよくあります。髪が増えてきて気になる場合には、ベビー用シャンプーを使い分けてもよいとされています。
選ぶときは、無香料で刺激の少ないものを目安にすると安心です。「しっかり洗う」よりも、「肌に負担をかけにくい」ことを意識することがポイントです。
保湿剤の選び方のポイント
保湿剤にはローション・ミルク・クリームなどさまざまな種類があります。
どれがよいか迷ったときは、「塗りやすく、毎日続けやすいかどうか」を目安に選ぶことが大切です。一般的に、軽い使い心地のものは広い範囲に塗りやすく、しっとりしたものは乾燥が気になる部分に使いやすいとされています。
購入前にチェックしたい3つのポイント
スキンケア用品を選ぶときは、次の3つを目安にすると選びやすくなります。
- 無香料・低刺激であるか
- 塗りやすく、毎日続けられそうか
- 成分がシンプルであるか
迷ったときは、「シンプルで続けやすいものかどうか」を基準に考えると選びやすくなります。また、「赤ちゃん用」と書かれていても、成分や使用感には違いがあります。できるだけシンプルな処方のものを選ぶことがすすめられています。新しい製品を使うときは、腕の内側などで少量試してから使用すると安心です。
肌トラブルがあるときは医療機関へ
肌の赤みや湿疹が続く場合や、ジュクジュクしている場合は、自己判断せず医療機関を受診することが大切です。皮膚科でも小児科でも相談できます。
市販の製品選びに迷うときも、医師に相談することで安心してケアを続けることができます。
新しい視点|変わりやすい赤ちゃんの肌と菌の関係
これまでは「理想的な菌バランス」があると考えられてきましたが、最近ではその考え方も変わりつつあります。菌のバランスは年齢や環境によって変化し、その時々に合った状態が保たれていることが大切とされています。
赤ちゃんの場合、肌の菌は生まれた直後から少しずつ増えていきます。どのような菌が最初に定着するかは、分娩方法や周囲の環境、家族とのふれあいなどの影響を受けるとされています。その後、菌の種類やバランスは大きく変化しながら、その子らしい状態へと整っていくと考えられています。こうした時期は、肌と菌の関係が形づくられていく大切な時期ともいわれています。
また、赤ちゃんの肌はバリア機能や免疫の働きがまだ発達の途中にあるため、菌のバランスも変化しやすい特徴があります。そのため、洗いすぎや強い刺激を避け、肌の環境を保つケアが大切とされています。
さらに、こうした初期の肌環境は、その後の肌状態に関わる可能性も指摘されています。ただし、まだ研究段階の内容も多く、すべてが明らかになっているわけではありません。現時点では、基本となる「やさしく洗う」「しっかり保湿する」といったケアを大切にしながら、無理のない範囲で続けていくことがすすめられています。
本項目は、研究報告をもとに編集部がまとめた「新しい視点」です。まだ研究段階の内容も含まれるため、参考情報の一つとしてご覧ください。
シンプルケアを大切にしながら、広がるスキンケアの選択肢
赤ちゃんのスキンケアは、特別なことを増やすよりも「やさしく洗って、しっかり保湿する」ことが基本です。
いろいろ試したくなる気持ちはありつつも、まずは「肌に合う洗い方と保湿を、無理のないペースで続けること」を大切にしてみるのがおすすめです。毎日のやさしいケアの積み重ねが、赤ちゃんの肌をすこやかに保つための土台になると考えられています。
その一方で、近年は「肌に住む菌(スキンマイクロバイオーム)」に着目したスキンケアの研究も進んできています。
たとえば、プロバイオティクスを配合した外用ケアについては、肌のコンディションを整える可能性や、うるおい環境をサポートする働きが示唆された研究も報告されています。
まずは毎日の基本的なケアを大切にしながら、ひとつの選択肢として無理なく取り入れていくという考え方もよいかもしれません。
特別に高価なものを選ぶ必要はなく、心地よく続けられることも大切なポイントです。はじめから完璧を目指さなくても大丈夫。実際に使いながら様子を見て、その子の肌に合うケアを少しずつ見つけていきましょう。
参考文献
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