現在、5歳のお子さんを育てるさくらさん(仮名)。
上のお子さんが3歳の頃、第2子を妊娠・出産したことをきっかけに、激しいかんしゃくに悩むようになりました。
特につらかったのは、赤ちゃんを連れての外出で、上のお子さんが泣き続ける日々が続いたこと。
泣き続けるわが子。周囲から向けられる視線。そして、「どうしたらいいのかわからない」という戸惑い。
半年以上続いた当時の日々を振り返っていただきました。
下の子の妊娠・出産をきっかけに、かんしゃくが始まりました
上の子が3歳の頃、妊娠、出産しました。
その頃から、上の子のかんしゃくが目立つようになりました。
特に大変だったのは、下の子が生まれてすぐの時期です。赤ちゃんを連れて保育園へ送り迎えをしていたのですが、上の子はいつも泣いていました。
それまでとは生活が大きく変わったので、上の子なりに戸惑いや寂しさがあったのだと思います。
でも当時の私は、初めての2人育児に戸惑ってばかり。
「上の子の気持ちも大切にしてあげたい。でも、赤ちゃんのお世話もしなくてはいけない。」
その両方をどうやってやればいいのか、毎日手探りでした。
スーパーの床で泣き続けるわが子を前に、私も泣きたくなりました
今でも特に覚えているのは、保育園からの帰り道にスーパーへ立ち寄ったときのことです。
上の子が床に寝そべって、ずっと泣き続けてしまいました。どうにかしようと思っても、なかなか泣き止みません。
そんなとき、見知らぬ男性から心ない言葉をかけられました。本当は私も泣きたいくらいつらかった。でも、その場では気持ちを抑えて「すみません」と謝ることしかできませんでした。
子どもが泣いていることへの周囲への申し訳なさと、うまく対応できない自分への自信のなさ。
「私の関わり方が悪いのかな」「何が正解なんだろう」
そんなことを考えていたように思います。誰かに相談したい気持ちはあったはずなのに、当時は誰にも相談できずにいました。
ネットで調べても「わが子の正解」は見つかりませんでした
かんしゃくにどう対応したらよいのか、インターネットでいろいろ調べました。「かんしゃく 3歳」「イヤイヤ どう対応」など、スマホで検索しては、いろいろな情報を読みました。
子どもが自分の気持ちを整理する助けになればと思い、絵本を買ったこともあります。いろいろな方法を試しながら、毎日手探りでした。
でも、かんしゃくへの対応について調べれば調べるほど、「書いてある方法が、すべての子に当てはまるわけではないんだ」とも感じました。
わが子には何が合うのか。
そもそも何が原因なのか。
何が正解で、何が間違っているのか。
「これをすれば大丈夫」という答えが見つからないことが、当時は一番苦しかったのかもしれません。
「うちも大変だよ」ママ友の言葉に支えられました
そんな時期に助けてもらったのが、同じ保育園のママ友でした。ちょうど同じ頃に、その方もきょうだい育児が始まったところでした。同じような状況にいる人が身近にいて、話を聞いてもらえたことは、とても支えになりました。
「うちも大変だよ」と話せるだけで、少し気持ちが楽になりました。自分だけがうまくできていないわけではないと思えたことも、大きかったです。
かんしゃくはすぐになくなったわけではありませんが、半年以上かけて少しずつ落ち着いていきました。
今振り返ると、当時の私は、「子どもの気持ちを大切にしなくては」と一生懸命になる一方で、自分自身のつらさにはあまり目を向けられていなかったのだと思います。
「あなたも十分頑張っているよ」と、あの頃の自分に伝えたい
今の私が、当時の自分に声をかけられるとしたら、「もう十分頑張っているのだから、弱音を吐いて、誰かに頼ってもいいんだよ」と伝えたいです。
子どもの気持ちを大切にすることと同じように、自分自身のつらさにも目を向けてよかった。一人で何とかしようとせず、誰かに頼ることも必要だったのだと思います。
きょうだい育児では、下の子のお世話に追われるだけでなく、環境の変化に戸惑う上の子の気持ちにも向き合うことになります。でも、いつもうまく対応できるわけではありません。うまくできない日があったとしても、それは子どもと向き合っていないからではないと思います。悩んで、考えて、試してみていること自体が、その子を大切に思っているということだったんだと今になって分かりました。。
同じように悩んでいるママ・パパへ伝えたいこと
かんしゃくへの対応を調べていると、さまざまな方法が出てきます。でも、それが全部、自分の子に当てはまるとは限りません。
周囲から心ない言葉をかけられたり、うまくいかないことが続いたりすると、「自分の関わり方が悪いのではないか」と自信をなくしてしまうこともあると思います。
私も、何が原因なのか、何が正解なのかわからず、毎日のように試行錯誤していました。
今でも、かんしゃくへの「これが正解」という答えがあるとは思っていません。
もし今、同じように悩んでいる方がいたら、「こうしなければ」と思いすぎず、その子と自分に合う方法を少しずつ探していってほしいと思います。
編集部コメント|きょうだい育児の悩みは一人で抱えないで
きょうだいの誕生は、家族にとってうれしい出来事である一方、上のお子さんにとっては、家族の構成やお父さん・お母さんとの過ごし方など、それまでの日常が大きく変わる時期でもあります。
研究でも、きょうだいが生まれたあとの子どもの反応には大きな個人差があり、行動や感情の変化がみられる子もいれば、大きな変化がみられない子もいることが報告されています。「下の子が生まれたら、上の子は必ず不安定になる」と一律に考えられるものではありません。
また、3歳頃は、自分の気持ちをうまく言葉で表現することがまだ難しく、思い通りにならないときなどに、泣いたり怒ったりして気持ちを表すこともあります。
だからこそ、「この方法なら必ずうまくいく」というひとつの正解を探そうとすると、かえって保護者の方が苦しくなってしまうこともあるのかもしれません。
今回の体験談で特に印象的なのは、お子さんへの対応だけでなく、さくらさん自身が「誰にも相談できなかった」と振り返っていることです。
赤ちゃんのお世話をしながら上のお子さんの気持ちにも向き合う日々は、それだけでも多くのエネルギーを必要とします。保護者の方自身がつらいと感じているときに、家族や友人、保育園の先生など、身近な人に話してみることも大切です。
また、かんしゃくが非常に激しい、長く続く、生活への影響が大きいなど、お子さんの様子について心配なことがある場合は、「親の接し方の問題」と決めつけたり、インターネットの情報だけで自己判断したりせず、小児科や地域の子育て相談窓口など、専門家へ相談してみましょう。
※本記事は、保護者から寄せられた個人の体験談をもとに、個人が特定されないよう編集したものです。記事内で紹介している方法や感じ方には個人差があり、すべてのお子さまに同じ結果が得られるものではありません。
※本記事は、病気の診断や治療、医学的な助言を目的としたものではありません。お子さまの体調や発育・発達について気になることがある場合は、小児科医などの専門家にご相談ください。
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参考文献
- Volling BL. Family transitions following the birth of a sibling: an empirical review of changes in the firstborn's adjustment https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3341504/ (2026年8月27日閲覧)
- Volling BL, et al. Children’s adjustment and adaptation following the birth of a sibling https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5596891/ (2026年8月27日閲覧)